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ひとりの力を信じよう――「今あるもの」で人と地域の未来をつくる

ひとりの力を信じよう――「今あるもの」で人と地域の未来をつくる

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立花貴(著)

価格 1,650円(税込)
頁数 224頁
判型・製本 四六判 並製
発売日 2017/01/16
ISBN 9784862762399
発行 英治出版

内容紹介

被災した「限界集落」に、なぜ今、全国から数千人が訪れるのか?

総合商社、製薬大手など様々な企業の社員から
官僚、こども、ハーバードの学生まで、
あらゆる人が学び、ともに未来を創造する。
津波で壊された町「雄勝」を地域活性化の
トップランナーにした異色の起業家の奮闘記。

ひとりでも、やる。ひとりから、動かす。
ビジョンも計画もなかった。ただ自分にできることをやり続けた――。
各地の個人・企業・行政を「目の前のひとりから」動かしてきた起業家が語る、
新しい地域づくりとゼロからの変化の起こし方。

「被災地」を「未来をつくる現場」に変えた男たちの物語。この人の強さではなく優しさに、みな思わず手を差し伸べてしまうのだと思う。電柱の高さのスーパー堤防より、ここに描かれた「つながり」の方がよっぽど強靭なのではないだろうか。――藤原和博(教育改革実践家)

目次

はじめに――古くて新しい、絶望的で魅力的な場所。
未来をつくる現場
無我夢中の5年間
こんな人に読んでほしい

1 心にしたがって動く――考えることをやめて震災地へ
ようこそ、雄勝へ
この場所でのルール
雄勝アカデミーでの1日
母と妹を探しに避難所へ
食糧ではなく、食事を
こどもたちにケーキを
雄勝との出会い
内側からわき上がるエネルギー
それまでの自分
考えず、心にしたがって動く

2 あるものを結び、ないものを創る――地域活性化の最先端
問題が20年早くやってきた
何もないわけじゃない
雄勝そだての住人
東の食に、日本の力を。東の食を、日本の力に。
こどもたちを地域につなぐ
ビジネスパーソンの成長の場に
官僚たちの最もハードな研修
「グローバルな限界集落」
小さな事例が広がれば

3 ゆっくり、じっくり、みんなでつくる――コミュニティの生まれ方
廃校をあらたな学び舎にしよう
ぬくもり実行協議会
手作業の改修工事
森と、海と、明日へ
12か月連続達成のクラウドファンディング
企業からの強力な助っ人たち
卒業生がスタッフに
ついにオープン!

4 生きることは、命をいただくこと――人はつながりの中にいる
モリウミアスのさまざまなプログラム
見える化された生態系
いただきます、有難豚
おいしい食事は人を呼ぶ
「丁稚生活」で学べること
過去とのつながり、未来とのつながり

5 ひとりの生き方が、みんなを動かす――小さな変化を集めよう
急逝した大親友
母が教えてくれたこと
自ら考え、行動する
心の瞬発力
心が喜ぶ働き方、心が喜ぶ仕事をしよう
新しい企業、新しい働き方
ビジネスの本流での変化
2020年の日本
人が集まるから村になる
エネルギーの本質は母性
言葉以上に伝わる想いと熱量
あなたが変われば、社会が変わる

一歩踏み出したい人へのメッセージ

あとがき

著者

[著者]
立花 貴(たちばな たかし)
こどものための複合体験施設モリウミアスを運営する公益社団法人MORIUMIUS 代表理事。新しい漁業に取り組む漁師の会社、株式会社雄勝そだての住人 業務執行役員。東日本食産業の長期的支援を行う一般社団法人東の食の会理事。震災の孤児遺児を文化スポーツの面から応援しこどもたちの夢を叶える力になる公益社団法人3.11震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構理事。日本の食文化・伝統工芸を発信する株式会社薬師寺門前AMRIT代表取締役。
1969年仙台市生まれ。東北大学法学部卒業後、1994年伊藤忠商事株式会社入社。2000年食流通関連会社で起業。2010年薬師寺門前AMRIT運営。東日本大震災直後、母と妹の安否確認で宮城へ。現地で10万食の炊き出しを行い、その後、宮城県石巻市雄勝町を中心に支援活動にあたる。人生の針路を転換し、雄勝町に住民票を移す。東京と雄勝を6年で600往復し、首都圏などから延べ1,300人以上を雄勝へ連れ、全国の応援団と地元の人たちと共に、新しい仕事づくり・学びの場づくりを目指す。