Book
理想主義者として働く――真に「倫理的」な企業を求めて
税込
クリスティーン・ベイダー(著), 原賀真紀子(訳)
価格 | 2,200円(税込) |
頁数 | 336頁 |
判型・製本 | 四六判 上製 |
発売日 | 2016/01/22 |
ISBN | 9784862762061 | 発行 | 英治出版 |
内容紹介
企業の「悪」を目にした時、ひとりの社員に何ができるか。「善良な企業」と称えられた石油大手BPに入社した著者は、各国で事業の影響を見て葛藤する。地域住民との対立、環境への負荷、人権侵害に加担するリスク。「正しいビジネス」のために奔走する著者だったが、信じてきた会社はやがて史上最悪の事故を起こす……。ひとつの事件で信用は崩壊する。社会的責任がますます問われる今、会社はどう変わるべきなのか。アパレル、IT、消費財など多くの業界の「理想主義者」の声も交えて、複雑化する企業倫理の現場と、理想をもって働くことの真実を語る。
目次
プロローグ 石油メジャーに恋をして
第1章 インドネシア――手探りの出発
【事業の影響にどう向き合うか】
「資源の呪い」への不安
石油業界の異端児
未開発の地へ
使命に出合う
手探りで進むしかない
地域住民との交渉
警備と人権は両立できるか
悪に加担してしまうリスク
人権に関するインパクト評価
別の時間軸が必要
複雑に絡み合う問題に挑む
特異な存在になる
ビジネススクールでは学ばなかったこと
第2章 中国――正しさの説明
【企業倫理をどのように語るか】
プロジェクトの外で起こる問題
必要性を理解してもらう
説得しようとしてはいけない
企業の責任を「翻訳」する
相手の懐に入る
社会的インパクト評価
相手の力を借りる
第3章 ロンドン――組織の力学
【どうすれば巨大企業を変えられるか】
組織内の競争
人権擁護は報われるか
どこにでも同じ問題がある
文化に合わせて表現を変える
世界規模の仕事
一歩を踏み出す
ひとつの時代が終わる時
大きすぎる代償
第4章 国際連合――原則の力
【実効性のある規範を作るには】
ビジネスの功罪
国連で働くということ
保護・尊重・救済
当事者意識を持ってもらう
官僚主義と混乱
人間関係が大切
ビジネスの空気が恋しくなる
批判をかわす
はじまりの終わり
法律がなくても変えられる
普及させるために
第5章 メキシコ湾――理想主義の危機
【事故や不正はどうすれば防げるのか】
危機は特別なことではない
人は都合の悪いことを隠す
百聞は一見にしかず
事故はビジネスの代償なのか
起きなかったことへの報酬はない
蚊帳の外
複数の要因が重なれば
欲しいものリスト
企業も大きなシステムの一部
一度にひとりずつ救う
変革を求めて
時には悪魔とも食事を
第6章 ニューヨーク――再出発
【理想主義者はどう働き、どう行動すべきか】
多様なキャリアの軌跡
子どもの頃から理想主義者
新人時代の経験がきっかけに
ベテランになってから目覚める
偶然の成り行き
世界をより良い場所にするために
エピローグ 理想主義者のマニフェスト
第1章 インドネシア――手探りの出発
【事業の影響にどう向き合うか】
「資源の呪い」への不安
石油業界の異端児
未開発の地へ
使命に出合う
手探りで進むしかない
地域住民との交渉
警備と人権は両立できるか
悪に加担してしまうリスク
人権に関するインパクト評価
別の時間軸が必要
複雑に絡み合う問題に挑む
特異な存在になる
ビジネススクールでは学ばなかったこと
第2章 中国――正しさの説明
【企業倫理をどのように語るか】
プロジェクトの外で起こる問題
必要性を理解してもらう
説得しようとしてはいけない
企業の責任を「翻訳」する
相手の懐に入る
社会的インパクト評価
相手の力を借りる
第3章 ロンドン――組織の力学
【どうすれば巨大企業を変えられるか】
組織内の競争
人権擁護は報われるか
どこにでも同じ問題がある
文化に合わせて表現を変える
世界規模の仕事
一歩を踏み出す
ひとつの時代が終わる時
大きすぎる代償
第4章 国際連合――原則の力
【実効性のある規範を作るには】
ビジネスの功罪
国連で働くということ
保護・尊重・救済
当事者意識を持ってもらう
官僚主義と混乱
人間関係が大切
ビジネスの空気が恋しくなる
批判をかわす
はじまりの終わり
法律がなくても変えられる
普及させるために
第5章 メキシコ湾――理想主義の危機
【事故や不正はどうすれば防げるのか】
危機は特別なことではない
人は都合の悪いことを隠す
百聞は一見にしかず
事故はビジネスの代償なのか
起きなかったことへの報酬はない
蚊帳の外
複数の要因が重なれば
欲しいものリスト
企業も大きなシステムの一部
一度にひとりずつ救う
変革を求めて
時には悪魔とも食事を
第6章 ニューヨーク――再出発
【理想主義者はどう働き、どう行動すべきか】
多様なキャリアの軌跡
子どもの頃から理想主義者
新人時代の経験がきっかけに
ベテランになってから目覚める
偶然の成り行き
世界をより良い場所にするために
エピローグ 理想主義者のマニフェスト
著者
[著者]
クリスティーン・ベイダー(Christine Bader)
コロンビア大学客員研究員。同大学で教鞭をとる一方で、持続可能性に特化した世界的なビジネス・ネットワーク組織であるBSR で人権問題に関する助言を行なっている。企業の社会的責任と持続可能性という、ビジネスと人権が複雑に絡み合う課題について講演や執筆を続けながら、社会にインパクトを与える仕事を志す人々のキャリア形成を支援している。
イェール大学経営大学院でMBA を取得してBP に入社。インドネシアと中国の拠点およびロンドン本社に勤務し、開発途上国で同社が展開するプロジェクトが持つ社会インパクトに関するマネジメントを担当した。2006 年、ビジネスと人権に関する国連事務総長の特別代表のもとへBP から無償で出向する非常勤のポストを作り、のちに常勤のスタッフとして2008 年から2011 年まで従事した。
また、非営利組織シティ・イヤーで地域奉仕活動に携わったほか、フィリップス・アカデミー・アンドーヴァーという全寮制私立高校で教員兼助手を務めて地域奉仕を担当、ニューヨーク市庁にて市長の首席補佐官および副市長のアシスタントを務めた経験を持つ。アマースト大学在学中にはスカッシュとラグビーの選手として活躍し、2002 年にはフライングディスクの世界大会に参加したほどのスポーツ・ウーマンだが、現在アスリートとしての活動は、もっぱらハドソン川沿いのジョギングが中心だ。夫と二人の子ども(男女の双子)と共に、ニューヨークに暮らす。
[訳者]
原賀真紀子(はらが・まきこ)
ライター、翻訳者、東京工業大学非常勤講師。慶應義塾大学卒業、米ノースウェスタン大学ジャーナリズム大学院修了。著書に『「伝わる英語」習得術――理系の巨匠に学ぶ』(朝日新書、2009 年)、訳書にトリシア・タンストール著『世界でいちばん貧しくて美しいオーケストラ』(東洋経済新報社、2013 年)、エドガー・H・シャイン著『問いかける技術』(英治出版、2014 年)がある。
クリスティーン・ベイダー(Christine Bader)
コロンビア大学客員研究員。同大学で教鞭をとる一方で、持続可能性に特化した世界的なビジネス・ネットワーク組織であるBSR で人権問題に関する助言を行なっている。企業の社会的責任と持続可能性という、ビジネスと人権が複雑に絡み合う課題について講演や執筆を続けながら、社会にインパクトを与える仕事を志す人々のキャリア形成を支援している。
イェール大学経営大学院でMBA を取得してBP に入社。インドネシアと中国の拠点およびロンドン本社に勤務し、開発途上国で同社が展開するプロジェクトが持つ社会インパクトに関するマネジメントを担当した。2006 年、ビジネスと人権に関する国連事務総長の特別代表のもとへBP から無償で出向する非常勤のポストを作り、のちに常勤のスタッフとして2008 年から2011 年まで従事した。
また、非営利組織シティ・イヤーで地域奉仕活動に携わったほか、フィリップス・アカデミー・アンドーヴァーという全寮制私立高校で教員兼助手を務めて地域奉仕を担当、ニューヨーク市庁にて市長の首席補佐官および副市長のアシスタントを務めた経験を持つ。アマースト大学在学中にはスカッシュとラグビーの選手として活躍し、2002 年にはフライングディスクの世界大会に参加したほどのスポーツ・ウーマンだが、現在アスリートとしての活動は、もっぱらハドソン川沿いのジョギングが中心だ。夫と二人の子ども(男女の双子)と共に、ニューヨークに暮らす。
[訳者]
原賀真紀子(はらが・まきこ)
ライター、翻訳者、東京工業大学非常勤講師。慶應義塾大学卒業、米ノースウェスタン大学ジャーナリズム大学院修了。著書に『「伝わる英語」習得術――理系の巨匠に学ぶ』(朝日新書、2009 年)、訳書にトリシア・タンストール著『世界でいちばん貧しくて美しいオーケストラ』(東洋経済新報社、2013 年)、エドガー・H・シャイン著『問いかける技術』(英治出版、2014 年)がある。