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未来をつくる資本主義[増補改訂版]――世界の難問をビジネスは解決できるか

未来をつくる資本主義[増補改訂版]――世界の難問をビジネスは解決できるか

  • ¥2,420
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スチュアート・L・ハート(著), 石原薫(訳)

価格 2,420円(税込)
頁数 392頁
判型・製本 四六判 上製
発売日 2012/06/25
ISBN 9784862761279
発行 英治出版

内容紹介

「本書には、いま日本企業に求められるイノベーションのエッセンスが詰まっている」
住友化学(株)代表取締役 福林憲二郎(経団連、国際協力委員会 政策部会長)推薦!!

【環境破壊、エネルギー問題、貧困、人口増加、テロリズム……
世界の不都合は、ビジネスが解決する!】


真の「持続可能なグローバル企業」とは、世界の貧困国(BOP)のクオリティ・オブ・ライフを高め、後世のために地球の生体系の健全性を守るビジネスを創造し、なおかつ利益を上げる企業である。

21世紀に求められるのは、多くの犠牲を払い少数に富をもたらした産業革命の資本主義ではなく、経済ピラミッドの底辺(BOP)に想像を絶するほど莫大なビジネスチャンスをつくり、既存企業の地位をも奪う、新しいダイナミックなグローバル資本主義である。

営利を目的とする企業こそが、人類を持続可能な社会へと導く

テロリズム、環境問題、反グローバリズムの勢力によって、グローバル資本主義は現在、重大な岐路に立たされている。同時に、今日のグローバル企業もまた岐路にある。著しい方向転換をしない限り多国籍企業の未来は暗いままだろう。

今、直面している地球規模の難問に対処しなければ、甚大な環境変化が起こる可能性がある。これらの課題に、建設的に対処することが、資本主義が次の世紀も繁栄し続け、人類に利益をもたらすための鍵を握っているのだ。

「持続可能なグローバル企業」とは、利益を上げつつ、世界の貧困層の生活レベルを向上させ、後世のために生態系の健全性を守るビジネスを創造するという、民間主導の開発アプローチを表している。

我々は、未来のために何を残せるのか? 挑戦はすでに始まっている。

目次

日本語版序文

■第1部 世界を俯瞰する
プロローグ ポスト危機時代の資本主義
第1章 企業責任からビジネスチャンスへ
第2章 衝突に向かう世界
第3章 持続的価値ポートフォリオ

■第2部 環境保護を超えて
第4章 環境技術と創造的破壊
第5章 ボトムアップ型のイノベーション
第6章 ピラミッドを底上げする

■第3部 土着化する
第7章 活動領域の広い企業へ
第8章 土着力を身につける
第9章 イノベーション戦略を再埋め込みする
第10章 持続可能なグローバル企業をつくる
エピローグ 未来を見据えて

刊行に寄せて
—アル・ゴア(元アメリカ合衆国副大統領)
—フィスク・ジョンソン(SCジョンソン会長兼CEO)

謝辞
原注

著者

[著者]
スチュアート・L・ハート(Stuart L. Hart)
持続可能な開発と環境保護に関するビジネス戦略研究の世界的権威。コーネル大学ジョンソンスクール、サミュエル・C・ジョンソン持続可能なグローバル事業(Sustainable Global Enterprise)センター主任、および経営学教授。ミシガン大学ウィリアム・デビッドソン研究所の特別研究員、「持続可能な世界構築に向けたエンタープライズ」代表も務める。現職以前は、戦略経営学を教える傍ら、持続可能な企業に関する研究機関を創設。クライアント企業は、デュポン、SC ジョンソン、ユニリーバ、GE など多岐にわたる。持続可能な企業をテーマに各国で基調講演を多数行う。ハーバード・ビジネス・レビュー誌の最優秀論文に贈られるマッキンゼー賞を受賞した1997 年の「『持続可能性』のための経営戦略」で、持続可能な企業経営に向けた動きに先鞭をつける。さらに2002 年にC・K・プラハラードと著した先達的な共同論文「ピラミッドの底辺に潜む富」(The Fortune at the Bottom of the Pyramid)で開発途上地域の貧困層40 億人のニーズに応え、同時に利益を上げるビジネスの可能性を最初に示す。『BOP ビジネス 市場共創の戦略』(英治出版、2011 年)編著者。

[訳者]
石原薫(いしはら・かおる)
メーカー、ブランドコンサルティング会社、デザインコンサルティング会社勤務を経て翻訳に携わる。おもな訳書に、『ウーマン・エコノミー』『CEOを育てる』(以上、ダイヤモンド社)、『サステイナブル・デザイン』(ビー・エヌ・エヌ新社)、『Google 最強のブランド戦略』(ソフトバンククリエイティブ)などがある。