ロジカル・プレゼンテーション――自分の考えを効果的に伝える 戦略コンサルタントの「提案の技術」
高田貴久(著)
価格 | 2,420円(税込) |
頁数 | 304頁 |
判型・製本 | A5判 上製 |
発売日 | 2004/02/27 |
ISBN | 9784901234436 |
発行 | 英治出版 |
※2024年9月20日出荷分より、本体価格を1,800円から2,200円に変更しました。 |
内容紹介
正しく「考え」、正しく「伝える」ことで、「良い提案」が生まれる。現代ビジネスパーソン必修の「提案の技術」を明解なステップと臨場感あるストーリーで解説し、発売以来熱く支持され続けるロングセラー。「現場で使える」論理思考とプレゼンの技法がここにある。
「日本人の若手ビジネスマンが書いた、日本の企業社会を動かすための論理思考の本」。それが本書のコンセプトである。
昨今、色んな場面で「論理思考」の重要性が説かれているが、「欧米コンセプトの受け売り」の域を出た書籍を私は見たことが無い。「まずピラミッドで考える」「ロジックツリーを作る」「MECEを作る」…手を変え品を変え、だいたいどの書籍も書いてあることは同じだ。
外資系の戦略コンサルティング会社で働いていた私にとって、欧米流の論理思考も十分に理解は出来る。しかし日本に生まれ育った私には、やはり「日本的な論理思考」とでも言おうか、「欧米流ではない」物の考え方の方が、日本の会社にはしっくり来る気がしてならない。そして現在、事業会社の経営企画部員としてビジネスの現場で働く中で、日々それを実感している。
「ロジカル・プレゼンテーション」という横文字のタイトルを付けたが、内容は極めて和風である。それは私自身が、多くの日本企業をコンサルティングする中で考えた内容を体系化して書いたからだ。元のコンセプトは、サブタイトルにある「戦略コンサルタントの提案の技術」である。「ロジカル」とは「考える」という意味であり、「プレゼンテーション」とは「伝える」という意味だ。「きちんと考えて、伝えて、初めてビジネスは動く」。これが「提案の技術」であり、本書の根底に流れる考え方だ。「ロジカル・シンキング」ではない。伝えて、ビジネスが動いて、ナンボなのだ。
30歳の1人のビジネスマンが書いた書籍である。しかし、だからこそ「ビジネスの実践現場」の感覚を忘れず具体的に書き上げられたとの自負がある。皆様にお伝えしたいのは、「とにかくビジネスをうまく行かせたい」、それによって「社会を良くしていきたい」、そう考えて私自身は本書を執筆したということだ。
共感して頂ける皆様に、ご一読頂ければ幸いである。(本文より)
目次
序章――新規事業立ち上げのストーリー
STORY-0 新規事業立ち上げの任務
第1章 提案の技術とは
STORY-1 運命的な出会い
序節 提案の技術を磨く
第2章 論理思考力――話をつなぐスキル
STORY-2 中間報告の行方
序節 論理的であるとは
第1節 縦の論理を構築する
第2節 横の論理を構築する
第3章 仮説検証力――疑問に答えるステップ
STORY-3 最終報告での大失態
序節 仮説検証力とは何か
第1節 目的を理解する
第2節 論点を把握する
第3節 仮説を構築する
第4節 検証を実施する
第5節 示唆を抽出する
第4章 会議設計力――議論をまとめるスキル
STORY-4 提携交渉のはじまり
序節 会議を設計するとは
第1節 着地点を定める
第2節 着地スタイルを決める
第5章 資料作成力――紙に落とすステップ
STORY-5 通らなかった提案
序節 資料作成力とは
第1節 メッセージは端的に
第2節 チャートで表現する
第3節 スライドに配置する
第4節 パッケージを完成させる
第5節 マテリアルとしてまとめる
第6章 最終章
STORY-6 提案の成功
著者
高田貴久(たかだ・たかひさ)
株式会社プレセナ・ストラテジック・パートナーズ 創業者 CEO
1973 年生まれ。東京大学理科I類中退、京都大学法学部卒業。1998 年に戦略系コンサルティングファームのアーサー・D・リトルに入社。製造業を中心に、全社・事業・R& Dをはじめとする各種戦略立案から、業務プロセス・人事制度・組織風土改革に至るまで、幅広い経営課題の解決を手掛ける。同社で採用担当、教育研修担当を務めたのち、2002 年にマブチモーター株式会社に入社。社長付 兼 事業基盤改革推進本部 本部長補佐として、企業変革に従事。その後、ボストン・コンサルティング・グループを経て、2006 年に株式会社プレセナ・ストラテジック・パートナーズを設立。ビジネススキルの体系化と普及を掲げ、企業の発展と個人の成長に尽力。他の著書に『問題解決』(英治出版)。個人活動では、就職活動ポータルサイト「外資コンサル.com」を運営。アカデミーヒルズ、早稲田大学エクステンションセンターでも教鞭をふるう。東京大学、京都大学、九州大学、早稲田大学などでも講演多数。