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チャイナ・ウェイ――中国ビジネスリーダーの経営スタイル

チャイナ・ウェイ――中国ビジネスリーダーの経営スタイル

  • ¥2,420
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マイケル・ユシーム(著), ハビール・シン(著), ネン・リャン(著), ピーター・カペッリ(著), 池上重輔(監訳), 月谷真紀(訳)

価格 2,420円(税込)
頁数 392頁
判型・製本 四六判 並製
発売日 2019/05/07
ISBN 9784862762696
発行 英治出版

内容紹介

正しく知ると、向き合い方も見えてくる。

グローバルビジネスにおいて存在感を高める中国。
しかし、GDPなどのマクロなデータや、
アリババやジャック・マーなど、
特定の企業に着目するだけでは見えないものがある。

アリババ、レノボ、ファーウェイ、ハイアール、バンケ……
急成長する中国企業のダイナミズムを、
世界最高峰のビジネススクールの経営学者が徹底解剖。
中国企業の経営について知りたければこの1冊!

早稲田大学の池上重輔教授による監訳・まえがき。
『チャイナ・ウェイ』はアリババの馬雲(ジャック・マー)や、
レノボの柳伝志(リウ・チュワンジー)などの
中国トップ企業のビジネスリーダー72名に対するインタビューと、
著者たちによる綿密な分析と考察を中心に構成されている。
中国のビジネスリーダーに関してこれほど包括的に研究し、
彼らの思考と行動パターン、
そしてリーダーシップの特質について説かれた本はおそらく世界初であろう。
――池上重輔(早稲田大学教授、本書監訳者)

目次

目次
監訳者によるまえがき
第1章 序論 アメリカ流ではなく
・中国の重要性
・チャイナ・ウェイを理解する
・中国の巨富の創造者たち
第2章 自力での進路開拓
・1980年代と1990年代の中国の事業環境
・試行錯誤の果てに
・柳伝志のレノボ創業
・中国を飛び出したレジェンド
・王石のバンケ創業
・商社
・事業転換
・王石の新たな組織構造
・中国のその他の億万長者
・ハナジー創業で中国一の大富豪になった李河君
・欧米の影響
・結論
・巨富の創造者たちが語る「自力での進路開拓」
第3章 学習する企業
・自己管理型学習
・幹部候補向けの学習体験
・企業の学習の源泉
・リーダーシップ・コーチング
・学習への説明責任
・覆盤
・結論
・巨富の創造者たちが語る「学習する企業」
第4章 長期的な勝負を見すえた敏捷な戦略
・アリババの敏捷性
・分権化した組織体制
・はるか先を見すえるバンケ
・25%
・質の高い成長
・パートナーとともに成長する
・清廉さで導く
・リスクと失敗
・結論
・巨富の創造者たちが語る「敏捷な戦略」
第5章 人材管理
・共産党における人材管理の発展
・共産党に起源を持つ人材管理
・実力主義と職の安定性
・職場の教育とトレーニング
・文化的支柱
・会社独自の文化
・人による管理
・イノベーションによる管理
・結論
・巨富の創造者たちが語る「人材管理」
第6章 トップが絶対権力者
・ハイアールグループを変容させる張瑞敏
・ビッグ・ボスの権力
・人格
・謙虚でありつつも大胆に
・階層主義と現場主義
・粘着剤としての文化
・ボスの追放
・結論
・巨富の創造者たちが語る「ビッグ・ボス」
第7章 成長が金科玉条
・成長の要因
・何のための成長か
・成長のための政府
・人間関係は私から公へ
・海外進出
・中国の成長減速はそれほど悪いことか
・結論
・巨富の創造者たちが語る「金科玉条としての成長」
第8章 パートナーシップとしてのガバナンス
・コーポレートガバナンスの歴史が浅い中国
・中国のコーポレートガバナンスの特徴
・中国流のガバナンス
・監視役としての役員会
・企業リーダーシップにとってのコーポレートガバナンス
・結論
・巨富の創造者たちが語る「パートナーシップとしてのガバナンス」
第9章 独自性は何か、持続性があるのは何か
・学習の重要性
・知識の呪い
・政府とビジネス
・ボス
・株主の立場
・創業者の引退問題
・中国人リーダーの教訓から欧米が学べること
・永続的なものは何か
・結論
・巨富の創造者たちが語る独自性は何か、持続性があるのは何か
付録1 チャイナ・ウェイの成長
付録2 インタビューした中国人ビジネスリーダー
謝辞
参考文献
原注

著者

[著者]
マイケル・ユシーム (Michael Useem)
ペンシルベニア大学ウォートン校経営学教授。同大学リーダーシップと変革マネジメントセンター所長。大学では経営とリーダーシップに関する講座を教えており、アメリカ、アジア、ヨーロッパ、ラテンアメリカのマネージャー向けリーダーシップおよびガバナンスのプログラムを提供している。著書に『インド・ウェイ 飛躍の経営』(英治出版)がある。

ハビール・シン Harbir Singh
ペンシルベニア大学ウォートン校経営学教授。同校マック技術イノベーションセンター共同所長。Academy of Managementのビジネス政策・戦略部門の委員長ならびにウォートン校Global Initiatives副専攻長。インド工科大学(IIT)よりテクノロジー学士、インド経営大学アーメダバード校からMBA、ミシガン大学からPhDを取得。著書に『インド・ウェイ 飛躍の経営』(英治出版)がある。

ネン・リャン Neng Liang
中欧国際工商学院(CEIBS)経営学教授、中国管理研究国際協会(IACMR)会長。中国に帰国するまではロヨラ大学メリーランド校国際ビジネスの終身教授を務めていた。大学ではMBAおよびエグゼクティブ向けMBA講座で国際ビジネスおよび戦略、継承計画を担当し、中国企業の取締役会向けにコーポレートガバナンスのプログラムも提供している。複数の多国籍企業のコンサルティング、公開・非公開企業の独立取締役も務める。

ピーター・カペッリ Peter Cappelli
ペンシルベニア大学ウォートン校経営学教授、同校人的資源センター所長。全米経済研究所研究員。2003年から2005年までバーレーンの雇用政策シニアアドバイザーを務め、2007年からはシンガポール人材省のDistinguished Scholarを務めている。著書に『インド・ウェイ 飛躍の経営』(英治出版)がある。

[監訳者]
池上重輔 (いけがみ・じゅうすけ)
早稲田大学大学院経営管理研究科教授。早稲田大学商学部卒業。一橋大学博士(経営学)。ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)、MARS JAPAN、ソフトバンクECホールディングス、ニッセイ・キャピタルを経て現職。早稲田ブルー・オーシャン・シフト研究所(WABOSI)所長。AIB(Academy of International Business)のJapan chair。国際ビジネス研究学会理事。東洋インキSCホールディングス社外監査役。英国ケンブリッジ大学ジャッジ経営大学院MBA、英国国立シェフィールド大学政治学部大学院修士課程国際関係学修士、英国国立ケント大学社会科学部大学院修士課程国際関係学修士。『シチュエーショナル・ストラテジー』(中央経済社)など著書多数。

[訳書]
月谷真紀 (つきたに・まき)
上智大学文学部卒業。訳書に、アーリック・ボーザー『Learn Better――の使い方が変わり、学びが深まる6つのステップ』(英治出版)、ライアン・エイヴェント『デジタルエコノミーはいかにして道を誤るか』(東洋経済新報社)、フィリップ・コトラー、ケビン・レーン・ケラー『コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント第12版』(丸善出版)など。