書籍情報
![]() |
|
||||||||||||||||
|
いま真に必要な「霞ヶ関構造改革」を、気鋭の若手官僚グループが自ら提言!
時代には一瞬にして大きな変化が訪れることがある――。日本を取り巻く環境変化の中、この国の中枢を担う霞ヶ関もまた、変革の時を迎えている。「脱官僚」で社会は本当に良くなるのか。官僚批判が吹き荒れる今、真に必要な改革、正しい改革とは何なのか。批判を受け止め、新たな霞ヶ関を創るために立ち上がった気鋭の官僚グループが、霞ヶ関の抜本的な構造改革と、その先にある新しい日本のビジョンを大胆に提言する。
第1部 日本の現状をどう見るか
1.データから見る日本
2.日本を取り巻く国際環境/近代国家の盛衰サイクルから見た日本
3.安易な悲観論を超えて
第2部 めざすべき国家像と戦略の必要性
1.私たちがめざす国家像
2.めざすべき国家像を実現するための戦略
3.総合戦略の不在の具体例と国民生活への悪影響
4.戦略の不在を助長する霞ヶ関のミクロな問題点
第3部 戦略国家の構築に向けて
1.霞ヶ関構造改革の三つの柱
2.霞ヶ関構造改革を実現するためのプロセスと手段
3.総合戦略本部ができると何が変わるのか
第4部 霞ヶ関構造改革の先にあるもの
1.霞ヶ関構造改革の先にある五つの価値
2.プロジェクトKのこれまでの活動
3.PSRとM&A!――霞ヶ関だけではできないこと
4.プロジェクトKの今後と連携の拡大
著者:新しい霞ヶ関を創る若手の会
新しい霞ヶ関を創る若手の会(NPO法人プロジェクトK)――現状の中央省庁の構造的欠陥に危機感をもち、この国の未来のためにその改革を目指す、20~30代の若手公務員を中心とする集まり。霞ヶ関内部の実情を踏まえるとともに民間企業・非営利セクターなどとも意見交換を重ねて今日の霞ヶ関が抱える問題を抽出し、霞ヶ関の構造的改革を提言している。2003年の結成以来、各種の提言活動の他、地方自治体との連携や、異なるセクターに属する同世代との交流の場(「架け橋」)やフォーラムを開催。著書に『霞ヶ関構造改革・プロジェクトK』(東洋経済新報社刊、2005年)がある。
本書は、省益追求や縄張り争いなど霞ヶ関の積年の宿痾を白日の下に晒し、いかに戦略国家を構築していくのかという大きな構図の中で、霞ヶ関改革の設計図を描いてみせる。メンバーの多くが霞ヶ関に籍を置きながらも、何事をもタブーとせず現在の官僚機構が抱える問題点に真正面から立ち向かっており、その大いなる志と勇気を称えたい。幕末の志士たちに劣らぬ、21世紀の知性と感性に支えられた新世代の熱い思いが本書を凡百の類書とは異なる魂のこもった「建白書」にしている。堅固で巨大な官僚機構に立ち向かう上においては、今後も数々の困難に直面するであろう。しかし、それも若き志士たちプロジェクトKのメンバーに課された試練である。大いに応援していきたい。