「自分に“しか”できないこと」と「自分“だから”できること」の違い ~『難民高校生』を読んで~

以前から「ピン」ときていて、読もうと思っていた本を昨日読み終えました。

 

『難民高校生 絶望社会を生き抜く「私たち」のリアル』
著:仁藤夢乃、英治出版

http://www.eijipress.co.jp/book/book.php?epcode=2155

 

 

 

~概要~

著者の仁藤さんは、家庭・学校との繋がりを失い、渋谷を彷徨い歩く「難民高校生」でした。

その時に抱いていた絶望感や、同じく難民化した知り合い達の現状をリアルに語っています。

拒食と過食の繰り返し、妊娠と中絶、自殺未遂・・・(これは仁藤さんの知り合いの話です。)

その内容は、心が締め付けられるほど深刻でした。

 

高校を中退した後、高認(高等学校卒業程度認定試験)予備校でのある方との出会いをきっかけに、

信頼できる人たちに触れ、仁藤さんの世界観や視野が広がってゆきます。

ここから、大学への入学、そして一般社団法人Colaboの立ち上げへと羽ばたき、

東日本大震災被災地の高校生達との寄付金付きお菓子の共同開発を始め、

 

~出会いを創造し、社会を活性化させる~

 

を理念に、若者と社会を繋げるきっかけの場作りに尽力されています。

 

“ダメな子”扱いされて、見た目や社会的地位から一括りに「最近の若者は・・・」と言われる彼女らに対して、

大人はもっと「一人ひとりを個人として見て、向き合うべきだ」と自らの体験から提言します。

同時に、そういう若者達自身にも、「あなた“だから”できることが必ずある」と、

自分自身の存在価値を認めるように促しているようにも感じました。

 

 

 

そんなこの本から得たメッセージを、難しいと思いながらもあえて“一言”で僕なりにまとめるなら、こうなります。

 

目の前の誰か、そして自分自身に対し、

「“唯一無二の存在”としての尊厳」を抱きなさい。

 

仁藤さん自身、そうやって向き合ってくれる大人に出会うことで変わっていったように思うし、

自分自身に対しても尊厳を抱くことで、自己肯定感を生み出し、希望を抱けるようになっていくと感じます。

僕がマザーテレサを尊敬しているところは、“奉仕の精神”というよりも、

一人ひとりに対して「あなたは望まれて生まれてきたのです」と尊厳を持って接し続けた姿勢です。

 

この本からの学びは本当に多く、こちらのレビューサイトに色々書かせていただきました↓

 

http://booklog.jp/users/fantasista10/archives/1/4862761550

 

被災者の「してもらう」が続く中での息苦しさなど、

国際協力の活動をしている身として決して忘れてはいけない視点だと痛感しました。

 

 

 

そんな数ある学びの中でも、僕が今回一番声高に伝えたいのは、

著書の中の仁藤さんのこの言葉です。

 

「私に“しか”できないこと」はこの世の中にほとんどないと思っている。

しかし、

「私“だから”できること」はいくらでもあると思っている。

 

この言葉、よ~く噛み締めてみて欲しいんです。

 

・・・

 

上述の通り、「わたし」という存在・「あなた」という存在に対する“唯一無二性”は忘れてはいけないと思っています。

誰もが「個人」として向き合われるべき尊い存在です。

 

だけど、「自分にできること」を探す時、この“唯一無二性”に囚われ過ぎてはいけません。

自分に“しか”できないこと・・・ってなんだ?(汗)」

僕だったら、見つからなくて途方に暮れて(笑)、何も動き出せなくなります。

 

だからこそ、「自分“だから”できること」に目を向けるんです。

 

こちらには、“唯一無二性”はないことがあります。

同じ想い・経験を持って活動している人がすでにいるかもしれません。

でも、それでいいんです。

だったら協力すればいいんだから。

 

自分の実体験に基づく「自分“だから”できること」には、次の二つの良さがあると思っています。

 

(1)頭とハートが繋がる

この本と同じ英治出版さんの『国をつくるという仕事』の著者、僕が心底尊敬する西水美恵子さんから言葉を借りています。実体験に基づく想いから生まれる行動には、当事者意識が宿り、“頭とハートが繋がった”キラリと輝く活動となります。

(2)負の経験が生きる

「痛みを知る人こそ、優しさを持って寄り添える」と思っています。自分が過去に苦しんだこと、辛かったこと、コンプレックスは、いつか誰よりも強い武器へと変わります。経験した「あなた“だから”」寄り添える人が必ずいます。仁藤さん自身がそうであるように、そして僕自身の“チキン”もそうであるように(笑)

 

だから、たとえ“唯一無二”のことでなくとも、自分の実体験をよくよく振り返って、

「自分に“しか”できないこと」以上に、「自分“だから”できること」に目を向けてほしいです。

 

美恵子さんからいただいた初めてのメールで、こんな言葉をいただきました。

 

人生は学習の道。

山あり海あり嵐あり、くねくね曲がった道でしょう。

なにがあっても、それを自分の糧としてください。

※美恵子さん、引用料は著書を広めることで返させていただきます(笑)

 

「あってよかった」なんて、口が裂けても一生言えないような経験はあります。

だけど、その後に生かせない経験はありません。

それはその人次第。

 

すべてを糧とし、僕自身も「自分“だから”できること」に転換していきたいと思います。

 

 

 

ちょうど、「当事者としての言葉」を紡ぎ出す決意の日が近づいているところでした。

 

すべては小さな“1”の積み重ね
~もう1歩先へ進みたいあなたへ~

6月7日(金)18:00~@東京外国語大学
残り18席:5月28日17:00時点)

http://www.facebook.com/events/186381288181830/

 

本当に素晴らしいタイミングでこの本に出会えました。

丸裸になって経験や想いを綴ってくださった著者の仁藤さん、

そして世に送り出してくれた英治出版さんに心から感謝です。

当日に向けて、勇気をいただきました。

 

ちなみに、僕の上記のイベントの前日、仁藤さんのトークライブが新宿であります↓

 

2013年6月6日(木)19:00~
@紀伊国屋書店新宿南店

http://www.eijipress.co.jp/blog/2013/05/09/15396/

 

大事な日の前日ですが、僕もお邪魔しようかと思っています。

ご一緒する方いましたらぜひ!

 

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