『ザ・フォロワーシップ』 ~共通目的達成のためにフォロワーがすべきこと~

今日は読了ほやほやのこの本の紹介です↓

 

『ザ・フォロワーシップ 上司を動かす賢い部下の教科書』著:アイラ・チャレフ、ダイヤモンド社

 

一言で言うと、原作タイトルの通り「勇敢なフォロワー」であるために必要なことがまとめられている本です。

 

 

 

[こんな人にオススメ]

 

■リーダーの側近にいるフォロワー(副代表など)で、リーダーの支え方や角の立たない批判の仕方を知りたい人

■特に大きな役職を持たないフォロワーで、組織の共通目的達成のために自分に何ができるかを考えている人

■リーダーの立場にある人で、つい保身を考えて批判から逃れようとしてしまう人

 

 

 

[概要]

 

(1)フォロワーに宿る力と責任(序章~第2章)

(2)リーダーの支え方から、リーダーへの告発・組織脱退まで(第3章~第6章)

(3)力あるフォロワーに対するリーダーのあるべき姿勢(第7章)

 

 

(1)フォロワーに宿る力と責任(序章~第2章)

組織の中では、リーダーの数よりフォロワーの数が多いのが普通です。

そんなフォロワーの第一義的責任として、「自らの力の最大発揮」が挙げられています。

 

勇敢なフォロワーは、組織のなかで自分の可能性を十分に発揮し、自らの価値を最大限に活かす機会を見つけ、つくり出す。(p.12)

 

また、フォロワーとしてのレベルが、「リーダーへの『支援』と『批判』の度合い」で4つの象限に分けています。

 

第一象限:支援()&批判()→『パートナー』

第二象限:支援()&批判()→『実行者』

第三象限:支援()&批判()→『個人主義者』

第四象限:支援()&批判()→『従属者』

 

本書で何度も書かれているのは、「全ては組織の共通目的の達成のために」という考え方です。

リーダーは多くのフォロワーへの影響力が強いです。

そのため、リーダー自身が共通目的から外れれば組織の危機です。

そんな時に、危機を早く察知したフォロワーはリーダーに苦言を呈する勇気を持つ必要があります

リーダーへの支援と共に、そのような建設的な批判ができてこそ、そのフォロワーは上記の分類における『パートナー』のレベルに達することができます。

 

 

(2)リーダーの支え方から、リーダーへの告発・組織脱退まで(第3章~第6章)

第3章以降は、具体的にフォロワーはどのようにリーダーを支え、時に苦言を呈し、最終手段としては組織脱退までを行うか、が書かれています。

各章で書かれていることを、簡単にまとめて紹介しようと思います。

 

第3章:リーダーに仕える

フォロワーは、リーダーへの連絡が過剰にならないように調整したり、リーダーに対する不満が執拗に語られるようであれば、組織メンバーにリーダーの長所を思い出させるようなサポートをする必要がある。また、リーダーが次々と繰り出すアイデアの中から、共通目的の実現に最も貢献しそうなアイデアを見極めたり、リーダーに好意を持たないフォロワーとリーダーが親しく付き合えるような促しをする必要もある。

 

第4章:意義を申し立てる

勇敢なフォロワーは、リーダーと結んだ「共通目的達成のための契約」の守護者になる必要がある。そのために、必要に応じてリーダーに意義を申し立てたり、リーダーが他のフォロワーから必要なフィードバックを受け入れられる環境を作る必要がある。

 

第5章:変革に関わる

「忠告さえすれば後の結果には責任を負わない」という姿勢はフォロワーとして好ましくない。勇敢なフォロワーは、嵐が訪れる前にリーダーに変革を促して実行させ、危機を回避するまでの責任がある。その際、リーダーに「自分は非難されている」と感じさせ、批判に対して耳を塞がせてはいけない。「自分は理解されている」と感じさせ、耳を傾けやすくする必要がある。

 

第6章:道義的な行動を起こす

勇敢なフォロワーは、自らの選択や行為さえ道義的であればいいという考えをしてはいけない。同僚やリーダーの選択や行為の道義性も考慮する必要がある。フォロワーシップが最低限守るべきこととして、リーダーについていく・いかないの自らの決断に責任を負わなければならない。非道義的な行為が組織にある場合、組織内部にとどまって変革を起こすか、場合によってはリーダーへの告発・組織からの脱退も視野に入れる。

 

本書を読んでもらえれば、それぞれの場面で「実際にどんな声のかけ方をしたらいいのかの事例集」も載っています。

 

 

(3)力あるフォロワーに対するリーダーのあるべき姿勢(第7章)

 

最後の第7章は、6章までで見てきた勇敢なフォロワーに対して、「リーダーはどうあるべきか」という話になります。

 

アメリカのエンロン社の不祥事、9.11のテロ、カトリック教会の聖職者の小児性愛のスキャンダルなどにおいては、

組織内部では危機に気付き、勇敢にも告発した人がいたそうです。

問題は、その声にリーダーが真剣に耳を傾けなかったこと。

リーダーは「批判を受け入れる扉は開いている」というだけに満足してはいけません。

本書によれば、

 

フォロワーの七〇パーセントは、リーダーが過ちを犯しそうだとわかっていても、それに異を唱えようとはしないそうだ。(p.39)

 

リーダーには、自ら積極的にフォロワーに耳を傾け、「批判をもらいにいく」ぐらいの姿勢が求められるのだと感じます。

フォロワーが批判・不満を恐れずに言える雰囲気・環境作りも大切です。

 

 

 

[まとめ]

 

■リーダーもフォロワーも、「組織の共通目的」から外れてはいけない

■そのためにこそ、フォロワーはリーダーに対して、時に思いやりを持って支え、時に勇気を持って苦言を呈する必要がある

■リーダー自身も、積極的に不満・批判を受け入れる姿勢が必要である

 

アメリカのカーネギーメロン大学のある研究によると、組織が生み出す成果のうち、

■リーダーや経営陣によるもの:20%

■フォロワーによるもの:80%

だそうです。

 

一人ひとりのフォロワーに備わった力・責任に気付き、

勇敢な行動を起こす人が増えるといいですね。

 

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