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世界の使い方

世界の使い方

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ニコラブーヴィエ(著), 山田浩之(訳)

価格 2,860円(税込)
頁数 544頁
判型・製本 B6判 上製
発売日 2011/08/22
ISBN 9784862760678
発行 英治出版

内容紹介

旅に理由はいらない――すぐわかるはずだ。
旅は、旅であるというだけで十分なのだから。

名著『ソングライン』に続く、
「オン・ザ・ムーブ」シリーズ第2弾。
自費出版から「旅のバイブル」とまで
呼ばれるようになった、幻の旅行記が待望の邦訳。

1953年、ニコラ・ブーヴィエはポンコツのフィアットに乗ってジュネーブを発つ。
旅の手持ちは2年という月日と4か月分の現金。ベオグラードで親友の画家
ティエリと落ち合い、ロマの旋律に導かれるように東へ東へとつき進む。
旧ユーゴスラビア、トルコ、イラン、アフガニスタン・・・・・・
世界から世界へ、道はどこまで続いていくのか。
「世界は水のように身体のうちをすり抜け、わずかな時間だけ、その色を貸してくれる」
みずみずしい旅の記憶は色褪せることなく、いまもなお旅人に熱く語りかける。

目次

メロンの香り
アナトリアへの道
ライオンと太陽
タブリーズ―アゼルバイジャン州
ターバンと柳
タブリーズ2
シャーラー
サキ・バーの周辺で
アフガニスタン
カブール
ヒンドゥークシュ山脈
異教徒の城
カイバル街道

著者

[著者]
ニコラ・ブーヴィエ(Nicolas Bouvier)
1929年、スイス・ジュネーブ生まれ。旅行家、作家、写真家、図像調査士。幼い頃から読書をとおして世界へ焦がれ、1953年6月、24歳のときに画家ティエリ・ヴェルネとともに旅に出る。旧ユーゴスラビアからトルコ、イラン、パキスタン……約1年半におよぶこの旅の記録は、処女作『世界の使い方(L'usage du monde)』として1963 年に自費出版され、後年ヨーロッパ圏ではカリスマ的人気を博し、いまもなお多くの旅人に影響を与えている。本書はカイバル峠で幕を閉じるが、その後ブーヴィエは独りでセイロン、日本へと旅を続けることになる。主な著作の抄訳は『ブーヴィエの世界』(みすず書房、高橋啓訳)に収められている。1998年2月17日没。

[絵(本文イラスト)]
ティエリ・ヴェルネ(Thierry Vernet)
1927 年、スイス・ジュネーブ生まれ。画家、イラストレーター、舞台デザイナー。インテリアデザイナーと画家のもとで修行をつづけ、1953 年、ブーヴィエよりひと足先にベオグラードへ旅立つ。旅のあいだに描かれた数々の絵は、旅や現地の様子を知る貴重な資料となっている。本作ではカブールでブーヴィエと別れ、恋人に会うためにセイロン島へ渡り、1955年3月16日にフロー(Floristella)と結婚。帰国後、しばらくジュネーブで活動したのち、パリへ拠点を移し、コメディジュネーブをはじめ多くの舞台デザインを手がけながら、創作活動を続ける。1993年10月1日没。

[訳者]
山田浩之(やまだ・ひろゆき)
1966 年、兵庫県生まれ。学習院大学文学部フランス文学科卒。主な訳書に『森の中のアシガン』(青山出版社)、『太陽の王ラムセス』シリーズ(角川書店)、『時間を超えて』(PHP 研究所)など。

[カバー装画]
下田昌克(しもだ・まさかつ)
1967 年、兵庫県生まれ。桑沢デザイン研究所卒。アジアをはじめ世界各国を放浪したのち、絵描きとして活動を始める。『PRIVATE WORLD』(山と渓谷社)、『ヒマラヤの下インドの上』(河出書房新社)、『辺境遊記』(英治出版)などの旅行記のほか、絵本や挿絵なども手がける。